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作品「里山のゆり」

「里山のゆり」の風景

山ゆりは、ごく普通の里山の林の周辺の半陰地や傾斜地のあちこちに自生し、夏の草いきれの中にすらりとのび立ち点在する白色の大きな花は印象的です。

夏たけなわにかけて、ひときわ精彩を放つ花の王者は、この緑の繁みの中に咲いた山ゆりでしょう。

「谷風や 花百合そ向き ま向きして」
 (阿波野青畝(せいは))

夏のすずしげな谷風に揺れて、花の向きを変える山ゆりの風情は、故郷での子供の頃のなつかしさを思いおこさせます。また百合(ゆり)は「揺り」の意があると言われています。