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作品「梅の里」

「梅の里」の風景

「多摩の山左右に迫りて梅の里」  (高浜虚子)

早春の息吹は、ふくよかな梅の香りに包まれた多摩の梅の山里から始まります。

とりわけ多摩川上流、青梅の三室(みむろ)山のすそ野に広がる吉野梅郷が有名です。 ここを中心としてこの地区には、樹齢100年以上の古木を含めて約2万5千本の梅が咲ききそい、 あたり一面は淡いピンクの花の霞におおわれます。

春霞みと花霞みにけむる梅の里の風情は、これまで閑散とした山里の冬景色を少しずつ変えて、 おだやかな光と暖かみがゆっくりと満ちあふれて来たことを感じさせます。